PDF→Markdown(マークダウン)変換ベンチマーク
多くの「ベンチマーク」は合成データですが、これは実測です。以下の数値は、2週間の本番トラフィック約2,940件から取得しました。都合のよいサンプルや実験室条件ではありません。
数値で見る結果
本番トラフィックの期間は2026-06-10から2026-06-24です。処理時間はサーバー側で測定し、キューの待機時間は含みません。
99.8%
変換成功率(約2,945回中5回失敗)
~2,940
15日間に変換した実際の文書数
~14 s
短いPDF(1から5ページ)の処理時間中央値
~4.8 s
全サイズを通した既定エンジンの1ページ当たり時間
変換にかかる時間
ページ数が増えると処理時間も増えます。以下は最もサンプル数が多い既定エンジンの結果で、2,899件を測定しました。中央値は一般的なケース、90パーセンタイルは時間のかかるケースを示します。
| 文書サイズ | 変換件数 | 処理時間中央値 | 90パーセンタイル |
|---|---|---|---|
| 1から5ページ | 975 | 14 s | 42 s |
| 6から20ページ | 959 | 56 s | 3.1 min |
| 21から50ページ | 508 | 2.4 min | 7.2 min |
| 51ページ以上 | 448 | 8.2 min | 16.3 min |
実際の文書構成は、短いファイルが約1,000件、中程度が約960件、長い文書(21ページ以上)が約950件です。簡単な文書だけに偏った数値ではありません。
規模が増えた場合の挙動
測定期間中の変換成功率は99.8%でした。少数の失敗と部分結果についても明示します。
失敗は合計5件
約2,945回のうち、非常に大きな文書のタイムアウトが4件、出力が空になる境界ケースが1件でした。
部分結果は約4%
非常に長い文書は処理時間の上限に達し、何も返さない代わりに部分結果のフラグを付けて返すことがあります。それ以外は完全に変換されました。
再試行はほぼゼロ
既定エンジンの再試行回数は1ジョブ当たり平均0.005回で、2回目の処理が必要になることはほぼありませんでした。
MinerUとDocling
このサービスは2つのオープンソースエンジンを使います。このデータには、想定どおりの明確な違いがあります。
MinerU: 主力エンジン
既定エンジンであり、サンプルの大半を占めます(2,899件、成功率99.8%)。密度の高い文書、複数段組み、大きな文書を堅牢に処理し、1ページ当たり約4.8秒です。上のサイズ区分はすべてMinerUの結果です。
Docling: 軽量で高速
整った小さな文書ではDoclingの方が速く、1ページ当たり約2.6秒です。1から5ページの中央値は8.9 sで、MinerUは14 sです。ただしサンプルは41件と少ないため、直接比較の結論ではなく、整ったファイルでの速度傾向として報告します。
測定内容と対象外の項目
測定した項目
対象外の項目
共有インフラ上の実測値なので、絶対時間は負荷によって変わります。文書サイズに応じた処理時間の伸びを把握し、大規模でも信頼性が保たれることを確認する目安として利用できます。
自分のPDFで試す
数値だけでなく、ご自身の文書でも確認できます。ブラウザで1件を無料変換するか、同じ処理をAPIから実行してください。
よくある質問
このベンチマークはどう測定しましたか?
2026-06-10から2026-06-24までの実際の本番トラフィック約2,940件を対象に、サーバー側でreadyからstartを差し引いて測定しました。成功はジョブがreadyに到達した状態です。合成テストではなく実測です。
成功率はどのくらいですか?
99.8%です。期間中の約2,945回のうち失敗は5件で、非常に大きな文書のタイムアウトと、出力が空になる境界ケースが1件でした。
変換にはどのくらい時間がかかりますか?
文書サイズによって変わります。処理時間中央値は1から5ページで約14秒、6から20ページで56秒、21から50ページで2.4分、50ページ超で8.2分です。
精度も測定していますか?
いいえ。このベンチマークは速度と信頼性を対象にしています。表、数式、OCRの忠実度を含む精度には、ラベル付き評価セットを使った別の検証が必要です。
どちらのエンジンが高速ですか?
整った小さな文書ではDoclingが軽量で高速で、1ページ当たり約2.6秒です。MinerUは既定エンジンで、密度の高い複雑な大規模文書を約4.8秒/ページで堅牢に処理します。MinerUのサンプル数が大幅に多いため、その条件付きでDoclingの速度を示しています。変換ツール比較もご覧ください。
部分結果とは何ですか?
非常に長い文書は処理時間の上限に達し、部分結果のフラグを付けて返る場合があります。この期間では約4%のジョブが該当し、それ以外は完全に変換されました。